整形外科
Orthopedics
整形外科
主な症状について
整形外科では、骨、関節、筋肉、腱(けん)、靭帯(じんたい)、神経等の運動器官に関わる疾患の診断、治療を中心に行います。
五十肩/リウマチ/腱板障害
椎間板ヘルニア/脊椎変形/筋肉から
リウマチ/テニス肘/スポーツ障害
リウマチ/頚から/腱鞘炎/末梢神経から
背椎変形/椎間板ヘルニア/筋肉から/骨粗しょう症
関節変形/関節炎
骨折/脱臼/打撲/捻挫
リウマチ/靭帯損傷/半月板損傷/関節変形
関節炎/腰から/末梢神経から/血管
頚の病気
頚の後ろには脳より手足に命令を伝える、脊髄という大切な神経の束が通っています。そのため、頚の骨の変形により神経が圧迫を受けるとさまざまな症状が出現します。脊髄より枝分かれした神経根の圧迫によるものは、痛み、しびれが強くてもそれほど心配なものではありません。
一方、脊髄の圧迫によるものはたとえ症状が軽微でも危険な状態が 隠されているケースがあります。そのまま放置しておくと、次第に手足が麻痺したりします。転倒などの外力が加わったとたん手足がまったく動かなくなり、寝たきりとなるような場合もあります。手足のしびれや痛みなど神経症状がある場合は必ず専門医の診断を受けることをお勧めします。
腰の病気
腰からは足にいく神経(坐骨神経)がでているために、その神経が圧迫されると、足が痛い、しびれるなどのいわゆる坐骨神経痛が出現します。坐骨神経痛を起こす代表的な病気は椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症です。当院では神経根ブロックにより、神経組織の障害が起こす痛みやしびれを緩和させる治療をおこなっています。
膝の病気
老化現象に伴う膝の痛みは、中年以降の女性に多く見られます。
軽い症状の方は薬やシップで良くなりますが、良くならない方にはヒアルロン酸を注射する方法が大変効果があります。
ただし注射であまりよくならない場合は、半月板というクッションに問題があることがあります。そうしたケースには、関節鏡という内視鏡を使った処置が有効です。関節鏡下での手術は体に対する負担が大変少なく、状態によっては広く薦められる方法です。
骨粗しょう症
骨の中がスカスカになってもろくなり、骨折するリスクが大きくなる病気です。
閉経後の女性や、高齢者に発症しやすく、ちょっとしたことで骨折を生じ、骨折を繰り返すことにより介護が必要になる人も少なくありません。
健康な人の骨は、
密度が高くて丈夫。
骨粗鬆症の人の骨は、
スカスカしてもろい。
骨折を起しやすい場所
骨粗しょう症になると、背骨 ふとももの付け根 手首 腕の付け根などに骨折をよくおこします。
特に背骨では、強い痛みを感じず気がつかないまま過ごしていることがよくあり要注意です。(いつのまにか骨折)
骨粗しょう症の治療のポイント
- 骨折を起こさないための予防
- 骨粗しょう症による骨折を起こした人が2度目を起こさないためのしっかりとした管理
- 骨粗しょう症の年齢や重症度による適切な薬の選択
60才を過ぎたら一度は骨密度検査を受けましょう!
健康寿命延伸について
健康寿命とは、元気に自立した生活ができている期間です。
平均寿命と健康寿命の差が大きいということは、それだけ寝たきりや、介護が必要な健康ではない状態で生活する期間が長くなることを意味します。
近年はこの健康寿命を延ばして行くことが重要であると考えられています。
注:平均寿命は厚生労働省「平成25年簡易生命表」
健康寿命は厚生労働科学研究費補助金「健康寿命における将来予測と生活習慣病対策の費用対効果に関する研究」
<厚生労働省「厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会資料(平成26年10月)>
要介護高齢者の寝たきり原因
要介護高齢者の寝たきり原因として、第1位が「脳血管疾患」で第2位が「老衰」、そして第3位が「転倒・骨折」です。
転倒・骨折の大半は大腿骨頚部骨折(ふともものつけ根)が占めています。
大腿骨頚部骨折をおこすと歩く能力を回復するのに時間がかかり、骨折をきっかけに寝たきりの状態になるケースも少なくありません。
骨粗しょう症との関係
大腿骨頚部骨折の発生原因は、立った位置からの転倒が7割以上で、とくに高いところから落ちたりしなくても発生します。
これは骨粗しょう症で骨がもろくなっていることが大きく影響しています。
寝たきり骨折を予防するには、転倒しないよう運動機能を強化し、日頃からの骨粗しょう症に対する意識を持つことが大切です。
慢性疼痛
慢性疼痛とは普通なら治るべき期間(2から3か月)を超えていつまでも続く痛みです。早く対処しないと中枢性感作と言って痛みの原因は治っているにもかかわらず、頭に痛みの記憶だけが残ってしまい、治りにくくなります。
慢性疼痛治療のポイント
- 中枢性感作を起こさないよう早めに対処
- 痛みの種類に応じた適切な薬の選択
(痛いから痛み止めを飲むという時代ではありません!) - 薬以外の治療(ブロック、運動療法など)